ダンクが考えていること

ダンクのブログです。考えていること、勉強の記録、最近あったことなどについて書きます。

資格のはなし

前々回の記事で、ヒイヒイ言いながら資格の勉強をしていることを書きました。
dnk.hatenadiary.com

その資格の合否発表がメールで来てました。

ということで、こちら結果。

よーーーーーーし!!!

こんなわけで、社会人5年強が経ち、当初に予定していた資格を全て取り切ったところです。
記念に、記録とささやかな自慢のため、資格勉強の履歴をまとめていこうと思います。
主に取得していたのは、電気通信系の資格です。

電気通信系資格の黄金ルート

電気通信系の資格には、前提資格で科目免除が受けられるものが多数あります。
これを最大限活用できるように受験計画を立てると、取得が楽になります。
私が受けたルートは、以下のようになります。

工事担任者 (AI・DD総合種)

  • 基礎
  • 技術理論
  • 法規

  ↓

電気通信主任技術者(線路)

  • 電気通信システム ……工事担任者で免除
  • 線路設備 及び 設備管理
  • 法規

  ↓

電気通信主任技術者(伝送交換)

  ↓

第一級陸上無線技術士

特に一陸技が難関資格で、中でも難しいとされる無線工学Aが免除となるため、この取り方が楽で一番安定すると評判です。
これを読む方の中にはそういないとは思いますが、通信系の資格を取ろうとしている方は参考にどうぞ。


次に、これまで取ってきた資格を振り返っていきます。
特に面白みはないです。

工事担任者 AI・DD 総合種

入社後すぐに取ったのが電気通信の工事担任者
総合種に許可された工事の範囲は、

アナログ伝送路設備又はデジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事。

とされています。
雑に言うと、家庭の電話機やネットの端末装置を触る工事に必要な資格です。
今では改名されて「工事担任者 総合通信」とされています。

試験科目は「基礎」「技術理論」「法規」の3科目。
会社から命じられて取った工担の資格ですが、一番試験勉強が辛かったのはこの資格かも。
理由は単純に資格試験慣れしてないから、あと一人暮らし開始直後で勉強どころじゃなかったから。
試験自体の難易度は時間さえかければ大したことなかった気がします。

この手の資格全般に言えることですが、科目合格の仕組みがあり、一度合格した科目はたしか2年間(一陸技は3年間)の免除が受けられます。
勉強に自信がない人はこれを活用して取ってることが多い印象です。
自分は、まず「基礎」と「法規」だけ科目合格をしておき、
半年後に「技術理論」を取って合格しました。

「基礎」は、高専時代の電気回路・電子回路・デジタル回路の授業を復習するだけでほとんど解けました。卒業後すぐに受験してよかった。
「法規」は、電気通信事業法の条文を暗記するだけ。2週間くらいでどうにかなった記憶。

半年後に受けた「技術理論」は、ひたすら規格や通信の用語を暗記する必要があり、一から覚える必要がありました。
仕事の休憩中や通勤中にずっと勉強して、なんとか受かりました。

電気通信主任技術者(線路・伝送交換)

次に取ったのは主任技術者の資格を2つ。

線路主任技術者資格者
電気通信事業の用に供する線路設備及びこれらに附属する設備の工事、維持及び運用

伝送交換主任技術者資格者
電気通信事業の用に供する伝送交換設備及びこれに附属する設備の工事、維持及び運用

どうにも漠然としている資格範囲です。これの意味するところは、電気通信系の工事とか保全業務を行う事業所に最低1人は必要になる監督者の資格、らしいです。
仕事での出番は当分ないけど、分野的にはピッタリだし一生涯有効だから取ろうということに。昇格にも有利。

先に取ったのは線路主任技術者。
受験したのはは令和3年度で、この年から4科目から3科目になった都合で試験範囲が統合され、大混乱でした。
試験前日に新しい試験範囲の存在を知るグダグダ具合でしたが、旧試験範囲から出る問題はしっかり覚えたのに加え、仕事で一部使う知識があったの(と、幸運)がプラスに働き、奇跡的に合格。


伝送主任技術者は2年ほど経って今年の1月に受験。
あんまり詳しくないネットワークの知識(TCP/IPとかルータとかスイッチとか)や無線知識がメインでした。
ひたすら馴染みのない専門用語の暗記ばかりなので、とにかく苦痛でした。
こちらは、試験前日に飲み会(贔屓にしている店の周年記念パーティー)に参加し、終電もなく真冬の友人の車に車中泊し、試験会場まで送ってもらった上に二日酔いの死んだ顔でなんとか試験を受けきるというハードスケジュールで挑んだことが思い出になりました。
飲み会自体はずっと前から決まっており、飲み会ありきのスケジュールで本気で勉強したおかげで、得点自体は余裕をもって合格。
試験の後日、飲み会があったお店に行ったら、周りの常連さん全員から「試験どうだった!?」って聞かれたので、受かって安心しました。

第一級陸上無線技術士(一陸技

こちらが、この間まで勉強していた資格になります。
免許の範囲としては、

第一級陸上無線技術士
放送局、電気通信業務用等の固定局、無線測位局等すべての無線局の無線設備の技術的な操作を行うことができます。

ということで、無線設備を全て扱える*1無線系の最上位資格になります。
一陸特の上位版といったらわかる人もいるかも。

陸技の試験範囲は、アンテナの特性、給電線などの回路、電波の伝搬など。分野でいえば、電磁気学と電気回路が近いです。
これまで取った資格はほとんどが知識問題だったのに対し、一陸技は計算問題が微積やlog、dB変換を扱う計算問題が半分近く出題されるので、正直レベルが違う印象でした。
工担や電通の資格は試験前1か月程度の勉強期間があれば十分でしたが、一陸技の対策は錆びついた計算力を鍛え直すところからスタートしなければならず、50日ほど前から学習を始めました。

最初は、仕事終わりに数時間勉強しても、1日に1,2問しか進まない有様でした。
解説を見ても式変形が理解できない、次から次へと新しい公式が出てくる、試験時間の2時間半で2問しか解けてない、などなど、数回折れかけました。

しかし、なんやかんや1カ月勉強した辺りで、なんとなく見たことある問題が増えてきて、試験2週間前には既に解法の暗記するだけの段階になっていました。
やはり、わからない問題を飛ばすよりは、時間をかけても理解するように努めるのが重要だと実感しました。

今回の試験勉強で思いがけず役に立ったのは、Chat GPTです。
テキストの式変形がどうしてそうなるのかわからない、気軽に聞ける相手もいない、という状況で、藁にも縋る思いで使ってみたChat GPTですが、想像以上に正しく式変形の間を補完してくれたので、大変助かりました。
ナチュラルに嘘をついている可能性もあるので検算しないと怖いですが、今回使った限りでは全て正確に解答してくれていました。

問題文と解説をカメラで撮って質問するだけで……
解説がこの通り。「式変形を省略しないで説明してください」のような追加注文にもバッチリ対応。

毎日取り組んだおかげで、試験1週間前には過去問で9割近く取れるようになり、法規も特に問題なく暗記できました。
むしろ、序中盤こそ焦って勉強していたのに対して、終盤の「今受けたら合格するのに」という状態で1週間以上もモチベーションを維持するのに苦労しました。

こうして一応は万全の状態で受けられた一陸技の試験でした。
本番は、工学Bと法規で各1問ずつ知らない問題があった他は、特に詰まるようなところもなく、危なげなく解けました。

そして先日、解答の発表がありました。自己採点の結果は、

工学B:123/125 (75点以上で合格)
法規:95/100 (60点以上で合格)

というわけで、ほぼ満点でした!ちょっとビビりすぎてた感はありますが、まあ受かってたならいいでしょう。


頑張って取った資格はこんなところです。
他にも、暇で取ったFP3級とか統計検定3級とか、社外資格を取らないときは半期に1回は社内資格を受けているとか考えると、就職から5年強でずいぶんいいペースで頑張って取ったところです。

資格勉強のメリット

正直、資格を取りまくっても、業務上で必須のもの以外、大して役に立つとは思えません。
5年間資格勉強し続けて一番よかったことは、「自分のためにまとまった時間を勉強に充てる」という習慣を作れたことだと思います。
勉強する習慣がなければ、読書だって今よりもはるかに捗らなかったでしょう。

それと、これまでは図書館か喫茶店に行かないと勉強できない体質だったのですが、
陸技の勉強をするたびにコメダに通っていたら破産しそうだったので、なんとか家で勉強する習慣をつけました*2
それでもコメダのコーヒーチケットは2か月足らずで1冊使い切ったのですが。

次、何取る?

陸技を取ったので、正直、業務上ではこれ以上取る資格がありません。
次は何を取るか、ぼんやり考えています。
とりあえずは異動先で使いそうなTOEICと、趣味のエス検(エスペラント学力検定)ですかね。
TOEICは、学生時代に受けた試験で、鉛筆を転がすより悪い点数*3を取った苦い思い出があるので、苦手克服のためにも一度やってみてもいいかもしれません。




まあ、しばらくは資格なんて考えないで、すぐに役に立たないことばかりしたいですね。
やるにしても今年の秋から。
しばらくは本を読みます。あとゲーム。

脱線しますが、春の一戦以来、会社の後輩からたびたびスマブラの勝負を挑まれます。
選手として頑張っていた頃ほどではなくても、恥ずかしくないくらいの腕は保っておきたいと思っています。
まだしばらくはボコボコにしてやって、先輩の面子を保たせてほしいものです。

*1:厳密にはモールス信号の送信ができないなど一部の制限あり

*2:自宅近辺の図書館の勉強スペースは放課後・休日は混みすぎている

*3:恐らくクラス最低点。一応全部埋めたが......