今日は、ここ最近で経験したことと、そこから考えたことをまとめ......
ようとしたのですが、毎度毎度とんでもない長文になるので、今回は最近あったことだけ書きます。
初めて結婚式に出席した
20代も折り返し、人生で初めて結婚式に参列した。
正確には披露宴だけ参列した。結婚式は両家の親族数人しか列席しなかったそうだ。*1
結婚したのは会社の同期。新郎側である。平日夜によく飯と風呂に誘う程度には割と仲がいい。新婦側に仲のいい同僚がいたので釣り合いで呼ばれたのだろうが、招待されるのは素直に嬉しい。
事前に「これが普通の結婚式だと思わないでね!」と言われていた通り、新郎新婦のこだわりが詰まった特別な宴だった。
人の結婚式をあまり細かく書くものではないので、特に印象的なところを挙げると、
- 新郎(会社の同期)の趣味が音楽と車で、DJの友人が多く呼ばれていたが、揃いも揃ってイカつくて面白かった*2。今回のために礼服やカバン等を全て買い揃えたが、今回ばかりは心配無用だった。
- 出し物全てに新郎新婦の趣味が出まくっていた。披露宴会場(高級旅館の大広間)にDJセットが置かれていて、プロのDJ*3が披露宴のイベントに合わせてBGMをつけていたり*4、新婦の知り合いと思われるカメラマンが会場を駆け回って終始ハイテンションで写真を撮りまくっていたり。
- 引出物はカタログか何かだと思っていたら、参列者全員、別々のものが渡されているらしい。そこまで親族や友人を熟知しているのに感心する。自分は銭湯デザインのトートバッグと風呂・サウナ用のいいタオルだった。「また風呂でも行こう」というメッセージだろう。
何よりも、新郎新婦が好き勝手していることを、友人も親族も義親族も、誰もが受け入れて嬉しそうだったのが衝撃だった。孫の結婚式に行って謎のDJセットがあったら、祖父母とかどう思うだろう。なにもかも笑って受け入れてくれる、そういう関係性を築けているのが流石だな、とも羨ましいとも思った。
ちなみに、結婚式の4日後、平日夜に新郎を飯に誘ったら、「今週は新婚旅行です」とだけ返ってきた。
思いっきり水を差してしまい申し訳なかったし、もし「結婚式の翌週はそういうもの」という社会通念があるのだったら、自分って思ってたより常識外れかもしれない。ちょっと精神を自傷した。
趣味の知り合いが立て続けに亡くなった
「慶」の話をした直後に「弔」の話をするのは我ながらどうかと思うが、期間としては1週間の間に全部起こっているので、自分の中ではもうひとまとめにして考えるほかない。
自分は本当に冠婚葬祭*5に縁の薄い生活を送っている。でも、こうなってしまうとライフイベントは他人事ではないことを思い知らされてしまう。
亡くなったお二方は、ゲーム関係の知り合いだった。一人は何度も家に上げて遊んだし、もう一人も、学生の頃から5,6年近い縁になる。
やはり身近な人を亡くすと寂しいものなのだな、と今更ながらに知った。
そして、どちらも同年代だった。自分や周りの人間も、「慶」か「弔」か、はたまた普通に不和や転居かもしれないが、いつ、どのように関係性が変わるかわからない。自分の身の振り方を少し考えてしまった。
フェスとライブに行った
9月中旬には「橋の下世界音楽祭」という野外フェスに、9月末にはライブハウスで「CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN」と「U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS」の対バンに行ってきました。
フェス「橋の下世界音楽祭」
「橋の下」は、豊田スタジアムの橋の下で三日間開催される音楽イベント……というよりもお祭りに近いものです。
曰く、和風の異世界ファンタジーみたいな櫓があちこちに組まれている。普段どこにいるのかわからないような変な人たちがどこからか現れ、この三日間だけ日の目を見られる場所……と、このイベントを紹介してくれた会社の同期(↑で書いた新郎)は説明してくれました。
2024.soulbeatasia.com
HPを覗いて出演アーティストを確認しても、一組も知っている人がいない。
予習したほうがいいか?と聞くと、
「予習なんていらんいらん、その代わり、何を見ても驚かない心の準備だけして行って」
と。
なんだそれ、と思って向かいましたが、会場に訪れて完全に説明通りだと思いました。
まるで異世界に迷い込んだようでした。
これ全部、3日間のためだけに作られた建造物なんですよ。この祭にかけてる職人の熱量に眩暈がしました。
奥に見えるのは豊田スタジアム。
高度に発達した科学文明が誇る巨大建造物と、その発展から取り残されるバラック街。みたいなアジアなファンタジー(あるいはSF)ぽくないですか?というか自分にはアルノサージュの世界に見えて仕方がなかった。
もちろん、建築だけじゃなくて音楽もよかったですね。日本やアジアの伝統音楽の色が強めで、盆踊り好き、ワールドミュージック好きの自分としては掘り出し物だらけでした。
一番良かったのは、意外にも(失礼?)「阿波踊り名古屋太閤連」という阿波踊り団体でした。ステージ上に演奏者、ステージ下に踊り手が入れ替わり立ち替わり。最後のハイスピードな演奏に合わせて踊り切ったとき、満杯の大広場が大爆発。拍手喝采のメチャクチャになっていました。
↓5年前の橋の下でのパフォーマンス。5年間で来場者が数倍になっているそうで、盛り上がり方はもっともーーっとすごかった。
www.youtube.com
どれくらいすごかったというと、演者が全員踊り終わった後、観客も巻き込んで会場櫓を中心に円を描くように踊るよう指示があったのですが、人が増えすぎて一歩も動けず、その場で踊るようなレベルでした。
それでも熱気が収まらず、観客が自然にアンコールするのですが、メインステージの時間が決まっていたようで、ステージから外れて広場へ踊りながら会場出口へ抜けていきました。
ただし、その間も演奏は止まず、観客も踊り手を囲んで大移動、そのまま広場で止まって二次会、ちょっと動いて三次会……と続いていきました。
あまりの反響に踊り子のお姉さんたちが感動して号泣していたのが印象的でした。
二次会の様子。元いたステージは左端。真ん中にいる踊り手を群衆が取り囲んでいます。
他にも楽しかったことはいっぱいあって、
会場が湧くとどこからともなく現れる龍や魑魅魍魎とか、
異世界感が半端ないポスターや建築とか、
(自然にハングルが混じってたりパッと読んて理解できないところがポイント高い)
激レアで異常に美味いクラフトジン・アブサンが格安で飲めたり、
(岐阜・郡上の辰巳蒸留所のもの。寡聞にして知らなかったが美味すぎて感動した。このボトルを見かけたら迷わず注文してください)
あとは、普段見ない奇抜な髪色・髪型・ファッションをしている人がいても誰も気に留めなかったり(なんか全体的に露出度が高かった。褌一丁のおっさんや服の代わりに刺青を着込んでいるお兄さんが跋扈していた)、音楽もノリ方も5月に行った森道市場と比べ物にならないくらいディープでドープでした。特に出し物が終わった後の夜中に広場で発生していた乱痴気騒ぎは完全に異国・異世界のそれでした。
他にもいろいろありましたが、こんなところにしておきます。
「橋の下」を巡って楽しみつつずっと考えていたことがありました。
それは、こんなに良い祭があるのに、どうしてこれまでの自分たちの耳には入ってこなかったのか?
という疑問でした。
まあ、一応カテゴリ上は音楽フェスだから、音楽好きの人たちで楽しむイベントなのでしょうが、知らないのと知ってて行かないのは意味が違うだろう、と思います。
やはり、どうしても普段から情報を得ている人しか知りえない情報というのはよくあるものなので、楽しいことを見逃さないように、興味や趣味を広く保つことはいいことだと思いました。
ライブ「CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN × U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS」
アーティスト名が長い。書き分けると、「CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN」と「U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS」の対バン*6です。
自分の目的は、両方でした。
この2組は、どちらも「森、道、市場」という愛知県蒲郡市のラグーナで開催された野外フェス*7で聴いたアーティストです。元々どちらも知っていて楽しみにしていたのですが、生演奏で心臓を掴まれました。
「CHO CO PA」はコミックバンドを自称しており、車内でレコーディングしたり、脛を殴られたときに吹くハーモニカをサンプリングしたりと風変わりな音作りをしておきながら、アジアンテイストな名曲を作り上げてる気鋭のバンドです。ただし、ライブでの演奏は名前も知らない大量の楽器を持ち込んで本気の演奏を見せてくれるようです。
ちなみに左のアフロ(細野悠太 氏)は、「はっぴいえんど」や「YMO」でおなじみ、細野晴臣の孫らしい。それで知る人が多いようだが、自分は「森道市場」に行った後に知った。というか細野晴臣を知らなかった。
「U×環×鎮*8」は、タブラという北インドの打楽器を専門とする奏者、U-zhaanの演奏で、環ROYと鎮座DOPENESSという二人のラッパーがゆるーく歌ったりラップしたりするユニットです。この3人のユニットで出している曲はアルバム1つとシングル1曲しかないので、すぐに全部聴けます。
左から、鎮座DOPENESS、U-zhaan、環ROY。楽曲もこんな雰囲気。
せっかくなので、彼らの曲をどうぞ。
youtu.be
こちら、森道のCHO CO PA。正直、3日間で一番良かったです。今後伝説として語り継がれてもおかしくないライブだったと思う。
www.youtube.com
U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS は残念ながら森道での公式動画が上がっていなかったので、代表曲(独断と偏見)を。MC(というよりもほぼ雑談)も曲自体もゆるくて非常に楽しかったです。U-zhaanが曲を途中で止めて「今間違えたよね?」とツッコんでから再開する。それでいて、演奏もラップも不真面目そうに見えてかなりハイレベル。「こんな音楽でもいいんだ」と思わせてくれました。
……とまあ、どちらもファンといえるアーティストだったので、この二組のライブがあると聞いて、森道市場の帰路、電車内でチケットを取りました。
それで、ライブ当日、無事に聞いてきました。「新東京」以来、2回目のライブハウスでまだちょっと緊張しました。
肝心の感想なんですが、率直に一言で表すと、
「おもしろかった! ……けど、森道のほうが感動したなぁ」
でした。
詳細を列挙すると、
- 正直、CHO CO PAは森道の方がよかった。おそらく夜のライブハウスを意識してか、浮遊感を落としてドラムセット*9が強めの演奏だったけど、自分が好きなCHO CO PAはそっちじゃないんだよな、と思った。森道も音源よりは強めに聞こえたが、もっと落ち着いていたはず。
- CHO CO PAよりもU-zhaanたちの方が明らかに人気がある雰囲気だった。CHO CO PAにノリきれていない人が多かったし*10、後半(U×環×鎮)の方が最初から明らかに反応がよくて悲しかった。対バン形式、そういう方に思考が寄ってしまうから苦手かもしれない。
- それはそれとして、U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESSのパフォーマンスは大変よかった。観客を巻き込んで盛り上げるのが上手い。これまでにアルバムを1つしか出していないから曲は前回とほぼ代わり映えがしないが、それでもアドリブやMCが違うため、新鮮な気持ちで聴けた。
- 最後にU-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESSのアンコールがあったときにCHO CO PAも出てきて、コラボで『BUNKA』を演奏してくれて感動した。本当に良かった。
こんなところでした。
今回は完全には燃えきれなかったけど、ちゃんと楽しかったし、両者とも応援してるので、また近隣でライブがあったら行きます。
なんなら、12月に行く予定の、長野の温泉旅館で行われる音楽イベント「温泉音楽2024」の出演アーティストにCHO CO PAがいるので、これもまた楽しみです。
www.onsen-ongaku.com
ただ今回は内容よりも、「初めて音楽にケチをつけた」という経験をした点で印象に残るライブでした。
ケチをつけられるくらい最近色々聴いてるんだな、という感慨と共に、厄介オタクにはならぬよう自制も必要だと思いました。
身内の「遊び場」を作る計画について調べ、相談した
最近、友人たちが休日に集まって遊ぶ場所を作れないか?ということを考えていました。
現在、地元の友人たちとは主にDiscordで交友しています。
通話でも、毎日のゲームや会話する分にはほとんど不満点はないのですが、それでも、
- 休日に集まれる場所が少ない(地元の友人は実家暮らしや同棲中だったりして集まりにくい)
- 休日に集まる場所(ボドゲカフェとか)でやれることがあまりない(制限される)
- 友人が(同棲や結婚などで)集まりにくくなっている
などの問題があります。
そこで、「今後、長期的に集まって何かができる(なんでもできる)楽しい場所」はないか?と考えるようになりました。
簡単なところでは「誰かの実家の一室を使う」から始まり、
最も大がかりなところでは「限界集落に原住民より多い人数で移住して乗っ取る」に終わる、
いくつかの案を考えました。
結果、やりたいことをできるだけ諦めない上で最も現実的なラインが、
「地元で格安の土地付き物件を買って、修繕しながら住む・遊び場にする」というものでした。
それでもやはり少なくない時間と金、それなりの覚悟が必要となることは間違いなく、協力してくれる友人がいないことには始まらないので、幾人かの知人に草案(といっても夢物語レベル)を話したのですが、
- 夢はあるけど、(少なくとも最初は)身内しか誘わない以上、労力と金を実現できるレベルで拠出できる人が集まると思えない
- まだ全員20代半ばで、ほんの10年後すら何をしているかわからないから引き返せない選択は怖い(土地は簡単に手放せない以上、リスクが高すぎる)
- 土地(特に農地)の維持・管理は想像以上に大変
- 集まったところでそんなにやりたいことなんてある?(その場で「遊び場があったらやりたいこと」(折りたたみ)を一部を列挙したら少し驚かれた)
などの指摘を受けました。
そんなこんなで得られた結論は「まだ早い。腰が落ち着いた中年あたりに、そこにいる人たちでやるのが現実的。」ということでした。
正直そんなに待てない、元気も熱意もあるのは今くらいだから、動いてみたい。
……という気持ちはありながらも受けた指摘は事実で、金も時間もないのもまた事実であるため、一旦は計画は構想段階で塩漬けとしました。
またいいアイデアがあったら動き出すかもしれないので、いろいろインプットしてます。
これでも目的や経緯、アイデアはかなり端折っているので、また詳しく書くかもしれません。
最近あったことで特筆すべき話題はこんなところですかね。
「最近考えたこと」は10月が終わらないうちに書けたらいいな、と思いつつ、かなり筆が遅いのでうっかり11月に入ってお蔵入りになるかもしれないです。(下書きに溜まった半年前の日記を見て溜息をつく)
*1:新郎曰く「式場が狭かったのと、遊びがなくて面白くないから呼んでない」
*2:グラサンにド派手なネクタイで来ていたり、髪型もヒゲも自由だったり。なんなら新郎側の参列者で普通に礼服を着てたのは自分と親族だけだった。普通の結婚式を知らないため実は毎回こうなのかと若干疑っている
*3:某テレビ番組のテーマソングを作曲したグループのメンバー。自分は昔その番組を毎週録画して見ていたのでマジでびっくりした。
*4:乾杯前のあいさつのような"タメ"の場面ではボリュームを抑えてさりげなくサビ前をループしていたり、イベントの展開に合わせるファジーさを目の当たりにした。なぜDJがいると盛り上がるのか、魅力の一端を見た気がした。
*5:書くにあたって、改めてそれぞれの意味を調べた。「冠」と「祭」の意味を間違えて覚えていたことを今知った。「冠」は出生、「祭」は年中行事のことだとずっと思っていた。
*6:通常約2時間くらいのライブ時間のうち、1時間ずつ持ち時間を分け合ってライブをする方式。前後半のアーティスト間でのコラボはしたりしなかったりするらしい。
*7:今年の5月に開催された森道が自分のフェス初陣だった。最高だった。絶対に来年も3日間全参加したい。
*8:正式の略称わからず
*9:ドラムとかシンバルとか。名称これでいいか自信なし
*10:CHO CO PAはあまり名古屋でライブしたことがなく、CHO CO PA側も観客に「ここで声出して!」とか「ここでフリを真似て!」みたいな素振りを見せなかったので、客も戸惑ってた気がする