世間はゴールデンウィークですが、暇なのでブログを書いています。
スタッフとして参加した岐阜スマ
4月30日には、友人が主催している『岐阜スマ15』というスマブラの大会に、スタッフとして参加してきました。
岐阜スマは文字通り岐阜駅で開催しているスマブラの大会です。
主にコロナのアレがソレだったりして、前回の2022年1月にあったC-seaという団体とのコラボ大会から約1年3か月ぶりの開催です。最後に単独開催した『岐阜スマ14』は2021年8月の開催なので、なんと1年8か月ぶりです。
全15回の大会に加え、数回の小規模対戦会やコラボ開催の、その全てに参加してきたのはおそらく僕だけでしょう。少し誇らしい気持ちです。
前々回の『岐阜スマ14』まではスタッフ兼選手としての参加でした。戦績は、調子がよければリザルト(上位4分の1程度)に乗るくらいだったはずです。
今では選手としては活動していませんが、岐阜のオフスマブラコミュニティの一員として、岐阜スマには今後も関わっていきたい所存であります。岐阜在住じゃないけど。
今日の目標は「言い訳をしない」こと
今回の岐阜スマはスタッフとしての参加と決めていましたが、フリー対戦はやる気でした。
一方、腕の方はやる気に追いついていません。スマブラを引退してからは、数か月に一度起動する程度で、鈍りきっていました。たまに対戦するときも、コンボを落としたり立ち回りの劣化を感じる度に「久しぶりすぎて動かない!」などと見苦しい言い訳を繰り返していました。
そこで、今回の岐阜スマでは、フリー対戦中に「久しぶりだから」という言い訳を絶対にしないという縛りを自分に課して、大会に向けて準備することにしました。
事前に名古屋のゲームバーやオンラインでリハビリしたり、大会前日には友人宅で調整したり、まるで選手のような真面目さでした。
地元感と地方オフコミュニティの在り方について
大会の朝
大会当日の朝。前日に調整した友人宅に泊まったので、車で送迎してもらいました。
極めて珍しく会場に一番乗りしたので、鍵を受け取ります。
1年以上ぶりに会うスタッフの面々を懐かしみつつ荷物の搬入へ。
そこからは、会場の設営と受付の手伝いをして開会に臨みます。
10時になり、受付開始。
受付「おはようございます。お名前と参加枠を教えてください。」
参加者「〇〇です、一般枠です。」
受付「参加費1000円です。……はい、ありがとうございます。」
ダンク「名札をお渡ししますので、こちらで記入お願いします。」
参加者「あ、ダンクくん久しぶり!大会出るの?」
ダンク「今日はスタッフだけですね、あとでフリーやりましょ!」
こんなやり取りを繰り返しながら、受付待ちの列を捌いていきます。
今回の40人の出場者のうち、過去の大会で知ってる人が6割、初めての人が4割、といったところでしょうか。
高頻度で開催していた頃に比べて、知らない選手の割合が増えていた気がします。それと同時に、常連だった岐阜のオフスマ勢の多くが来てくれて嬉しかったです。なんだか地元感というか、同窓会をしている気になりました。
「みんなに会うために来た」
受付を終え、参加者に話を聞いていると、「強い人と対戦したい」「腕試しに来た」というメインの層に加え、「最近はそんなに真面目にスマブラしてないけど、みんなに会うために岐阜スマに来た」人たちがそこそこいたのが驚きました。
要は僕と同じような人たちですが、岐阜スマというコンテンツ、または岐阜のスマブラコミュニティ自体が目的になるほど魅力に感じてもらえている人が他にもいることを認識できて非常に嬉しく思います。
思うに、e-Sportsというと、「プロゲーマーの世界」だとか「限界を極めた闘い」をイメージしがちですが、「競技スマブラをみんなで楽しむ」ことも立派なe-Sportsではないでしょうか。むしろ今更ですかね?
ちょうど、ママさんバレーをはじめとした社会人スポーツクラブが必ずしも競技性を求めていないのに近い気がします。
脱線1:コミュニティ形成の場としての小規模オフ大会・対戦会
(オフ大会の記録から脱線して、ちょっと長くなります)
海外プロも多数参加する篝火や、岐阜スマと同日開催だったマエスマのような大規模大会は、文句なしに競技スマブラの国内最高峰(だよね?)*1です。ここでは、”最強”を目指したスマブラーが鎬を削っていますし、そうであるべきだと思います。
これに対して小規模の地方オフ大会・対戦会は、これまで主な需要だった腕試しや練習の場であると同時に、オフコミュニティの形成と維持の場として一役買っており、これこそが地方オフ大会のあるべき姿だと実感しています。
これは、オンオフ問わず、他の会合ではなかなか代えが利かないことだと思います。
レベルの高い大規模大会では、どうしても結果を重視しがちになります。
より規模の小さい宅オフでは、すでに親しい人か、最低でもSNSで知り合っている人としか集まれません。
Discordのキャラ窓やTwitterのコミュニティに帰属意識を持てる人もいますが、そうでない人にはオフで不特定の人と繋がれる場は貴重です。
このコミュニティ形成・維持の側面は、競技者としてスマブラに触れてきたときはあまり考えてこなかったことですが、スマブラというコンテンツから勝敗を取り上げて接するようになり、強く意識するようになりました。
特に、ゲームが趣味の社会人は、休日に会う人が少なくなりがちだと思います。スマブラをはじめとするオフのゲームコミュニティでゆるく繋がるのはかなりおすすめだと思います。実際、岐阜スマの参加者も社会人が多いです。*2
脱線2:岐阜スマの初心者向け施策
岐阜スマは、学生の文化祭の出し物から始まったスマブラ大会です。
主催の意向やスタッフの思いつきを反映して、初期の頃から「楽しむこと」を重視した運営をしています。
- グランドファイナルは全員で観戦
- 対戦会では主催アナウンス(1時間に1回)で対戦台をシャッフル
- 和室やコワーキングスペースを会場にする
岐阜スマmini2、盛り上がってます!!!
— 岐阜スマ (@gifu_smash) 2019年5月26日
お菓子とジュースも飲み食べ放題です!!! pic.twitter.com/vkJjsZEEZb - 別ゲー台
参戦が決定したテリー・ボガードの先行体験もできます! pic.twitter.com/WRZetmCWzz
— 岐阜スマ (@gifu_smash) 2019年9月15日 - サブイベントの実施
デカい!?
— 岐阜スマ (@gifu_smash) 2019年9月15日
軽い!?
クイックチーム乱闘!!
説明!! pic.twitter.com/y2UzhpTKXv - スタッフの巡回による初心者へのサポート
などなど。こうした施策が、アットホームな空気を感じさせ、参加への敷居を下げ、リピーターの獲得、ひいてはコミュニティ形成・拡大への一助となったのかもしれません。
勝手にヒリつくフリー対戦
フリー台解放
大会に話を戻します。予選が始まると、対戦台の周りをうろうろして対戦ルールがわからない初心者や、フリー台について問い合わせたい見学枠の方のサポートを行いました。飲食店のフロアのバイトはこんな感じかと想像したり。(多分違う)
試合を眺めていると、前回の大会から1年以上が経っているだけあって、参加者のレベルが全体的に上がっているのを感じました。置いて行かれた気持ちを抱きつつ、今でも真面目に取り組んでいたら自分もこれくらいになったんだろうなと、選ばなかった世界を少し遠く眩しく思いながら試合を眺めていました。
申し訳程度のスタッフ業を済ませ、出場していた知人や前日に泊めてくれた友人を観戦していると、すぐに総当たりの予選が終了し、本戦までの1時間半程度は全台フリー対戦可能に。
ついに来たかと、昼食に出かけてやや減った周囲の参加者に対戦を呼びかけると、一人が対戦台に。
その人はどうやら、以前の大会で僕の対戦を見たことがあったようです。
ダンク「予選、どうでしたか?」
相手「いやぁ、全敗でした!でも、めっちゃ楽しかったです!」
ダンク「そう言って頂けたならスタッフ冥利に尽きるってもんです。みんな、すっごい強いですよね!」
相手「ほんと強い人ばっかりですね!……あの、一宮であった岐阜スマとc-seaのコラボ大会で、ダンクさんが知り合いとフリー対戦してて、ボコボコにしてるのを見てました!あのときみたいに、僕も指導してもらってもいいですか?いくらでもボコボコにしてもらって大丈夫なので!」
ダンク「あ、そうだったんですね!もちろんいいですよ!(やべえ)」
こいつは負けられないぞ。「思ってたほどじゃなかった」とガッカリさせまいと背中に冷や汗をかきながら対戦台へ座りました。
自分は何と戦っていたんだ
キャラ選択。
こちらはゲッチ、相手はピット。かつて対戦機会が多かったため、比較的対策を覚えており少し安心。
対戦。ピットのガーキャンSJ空Nはしゃがみ姿勢で当たらない。小ネタを披露しつつ、ピットの下B(衛星ガーティアンズ)を無効化する真下からの空上で(心理的)アドバンテージを稼ぐ。
しかし、現役時代よりも空下着地に頼りすぎていたり、差し込みが単調で引き横スマに引っかかっていたり、着地狩りの読みあいを通せずターン継続が途切れていたりで、思うように立ち回れない。内心焦る。
結局、対戦結果としては1ストック0%を残して勝利だった。対戦中の細かい記憶は薄れてしまったが、たった一戦のうちに変な汗をかいてヒートテックの背中と脇が湿っていた不快感と、かつての自分の面子を保った安堵だけは強く刻まれている。
自分の主観では決して「ボコボコにし」たと納得できる立ち回りではなかった。
ついつい、「これで今日全敗ですか!?」みたいに褒めるふりをして誤魔化してしまった。半分以上は本心だし、実際全敗にしては上手かったと思う。
7,8戦くらい対戦して、なんとか全勝は維持した。
後から考えると、対戦相手の方を通じて過去の自分と対戦していた気がした。普通に失礼な話だと思う。
とりあえず、今日のNGワード「久しぶりだから」は発さずに切り抜けられたので合格点。対戦中に上手くいかなかったのは実力不足。
なんだかんだ楽しかった
本戦が始まったらトーナメント運営の勉強とお手伝いを少ししつつ、本戦のルールを周知しながら会場を歩き回って観戦していました。学生時代のコミュニティの友人とスマブラコミュニティの知人が対戦していて面白かったです。
大会が進行するにつれ対戦に必要な台が減ってきたので、再びフリー対戦へ。
午前中に「フリー台はいつ解放される?」と問い合わせていた初参加の見学枠の方と対戦したり*3、初めてオフ大会に来た参加者の方*4に愛知・岐阜のオフ大会を案内しつつ、対戦*5しました。
スマブラオフ界隈にはこれからも浸かりたい
そんなこんなで、同窓会じみた再開も、新規の方との交流も、フリー対戦も全て上手くいって、大満足の一日でした。
中でも、ある参加者とのフリー対戦前の会話で、この日で一番嬉しかったことがありました。
それは、初参加の方からの何気ない一言で、
「——それで、岐阜スマは次から毎回行こうと思うんですけど、——」
マジで!?毎回来てくれるの!?やったーーーーーーー!!!!!
ちょうど、参加者にリピーターが多いと嬉しいけど、内輪っぽくなって新規の方に疎外感があるとマズいな、と思っていたので、この一言で岐阜スマ15は大成功だったと確信しました。
ということで、久しぶりに行った岐阜スマの空気感がすごくよかったので、今後も積極的に顔を出したいと思います。
スタッフの皆様、お疲れさまでした。ありがとうございました。
みんなもまたフリーやりましょう。楽しくやれるように鍛えておきます。
*2:初期の岐阜スマ(2017~19)は参加者は高校生~大学生が多く、中学生の参加者もチラホラと見えました。それに対し、最近は大学生~社会人、30代の割合が高いイメージです。選手層がそのまま持ち上がっているだけかもしれませんが。
*3:デイジー使いの方。一戦でボム兵2つと婆カブを出して来たので仕返しにジャッジ9を決めていたら、同席していた剣キャラ使いの方がドン引きしていて面白かった
*4:東海圏にオフが無さすぎると思って、自分で開こうと考えていたらしい。
*5:ほぼ全敗らしく、何を出そうか迷っていたら「メインで」と言われたので、ゲッチで3タテした。すると、「友人呼んできていいですか!?」「ダンクさん固定で回しましょう!」と打診があり、2人相手にゲッチ道場した。初々しくてとてもよかった。